「寺院ホームページに関する調査」
調査結果

(2003.2.3)

 

 この調査は、浄土宗総合研究所が開催する公開シンポジウム「インターネットと寺院−評価と実践−(2003年2月14日)」に先立って、寺院が運営しているホームページの現状について調査を行ったものです。 調査は平成15年1月6日から平成15年1月31日まで、浄土宗総合研究所のウエブ上で行われました。基本的な調査手法はアンケート調査対象者に電子メールで回答依頼を送付し、 電子メールにハイパーリンクされた調査票に回答する方式で実施しました。調査対象は寺院ホームページでメールアドレスが明示している寺院をリストアップし対象としました。アンケート調査回答依頼数は724件で、207件の回答がありました。以下に集計結果を報告します。
 回答をいただいた方々には調査へのご協力大変有り難うございました。
合掌

平成15年2月3日
浄土宗総合研究所
日本語ホームページ研究班
今岡達雄  


 
【Q1】 いつホームページを開設しましたか。あてはまるものを一つだけ選んで下さい。

 回答数は205件でした。2001年が46件と最も多く、次いで1999年と2000年が35件となっています。 2001年までは増加傾向が見られていましたが、2002年は開設数が大幅に減少しています。2003の動向が注目されます。

 

 
【Q2】 だれが発案しましたか。あてはまるものを一つだけ選んで下さい。

  回答数は205件でした。ホームページ発案者は住職が122件で約60%となっています。 次いで副住職が43件で21%となっています。

 

【Q3】 ホームページは誰が作成しますか。主たる作成者としてあてはまるものを一つだけ選んで下さい。

 回答は204件ありました。発案者で6割を占めていた住職が制作者としても50%強になっています。ホームページ作成業者に依頼している場合の9%弱有ることが分かりました。

 

【Q4】 ホームページによる情報発信の対象を考えましたか。あてはまるものを一つだけ選んで下さい。

 回答は204件ありました。9割の方々は情報発信の対象を考えて、つまり、ホームページを誰が見てくれるのかを想定してコンテンツを作成しているようです。

 
【Q5】 当初、情報発信の対象と考えたのはどこですか?あてはまるものを一つだけ選んで下さい。

 回答数は188でした。回答の多い順にソートしてグラフ表示しました。「一般の人々+檀信徒(31.9%)」、「一般の人々+檀信徒+僧侶(30.9%)」、「一般の人々のみ(29.3%)」となっています。これは、情報発信の対象としては「一般の人々」が中心だが、それに檀信徒向けの情報や、僧侶向けの情報を加味しているといったところだ。個のに対して「檀信徒のみ」、「僧侶のみ」は少ない。

 
【Q6】 現在の情報発信の対象はどこですか? あてはまるものをいくつでも選んで下さい。

 現在の情報発信対象についての回答は185件であった。寺院ホームページのコンテンツは、ほとんどのホームページで一般の人々向けの情報であり、檀信徒向けを含んでいるホームページは6割弱、僧侶向けを含んでいるホームページは3割弱となっている。
 回答方法が異なるので単純な比較は出来ないが、前問「当初の情報発信対象」と符合する結果であり、一度作り上げた方向性がそのまま堅持されているようだ。

 
Q7】 どのような情報発信を行おうと考えましたか? あてはまるものをいくつでも選んで下さい。

 情報発信の内容(コンテンツ)に1つでも回答された方は194件であった。回答率が高かったものから順にソートしてグラフに示した。
 「寺院紹介」は約84%の寺院ホームページにあり、「年中行事紹介」は70%弱の寺院ホームページに有ることが分かる。

 
【Q8】 どのような情報発信が効果的であったと考えますか? 効果的であったと思うものをいくつでも選んで下さい。

 ホームページによる情報発信の効果について、一つでも回答があったのは187件であった。回答率が高かったものから順にソートしてグラフに示した。
 もっとも効果が高かったと評価されたのは「寺院紹介」で約55%であった。前問の結果で分かるように、「寺院紹介」は約84%の寺院で発信希望されており、発信希望寺院を母数としてみると評価している割合は63%に向上する。
 発信希望情報の第2位「年中行事紹介」は約32%で、発信希望70%弱と比べると半分以下になっている。「年中行事紹介」は発信する情報として、期待しているほどの効果はないのかも知れない。
 一方、「活動案内・参加要請」は発信希望情報では約60%の支持であったが、効果では第2位で35%強の支持を得た。発信希望寺院を母数としてみると評価している割合は57%弱に向上する。漫然と「年中行事紹介」を掲載するよりは、具体的な参加要請の方が効果的と考えられる。

 
【Q9】 どんな効果がありましたか? 具体的にご記入下さい。

 効果については167件の具体的な回答を得ました。記述式であるため集計には時間が必要です。概要についてのみお知らせ致します。

(1)メール、掲示板の効果(67件)
 メールや掲示板を通して、面識のない人々の悩みや相談事に応えることが出来た。あるいは、メールや掲示板を通してコミュニケーションをとることが出来たいった内容の記述が最も多かった。

(2)訪問を受けた(29件)
 ホームページを見て参拝された。あるいは参禅会・写経会などに参加されたとする記述が25件ほど見られた。

(3)檀信徒とのコミュニケーション(20件)
 檀信徒にお寺との親近感をもってもらった。遠方の檀信徒とのコミュニケーションに役立っている。

(4)依頼(17件)
 法事・永代供養・祈祷の依頼を受けた。

(5)檀家が出来た(7件)
 ホームページがきっかけとなって檀家になった方がいる。

(6)感想・その他
 「ホームページを開設している寺院というだけで、新しいことを試みるお寺もあるんだという好意的な評価を受けた。」「30歳以下の若年層(ネット利用者)に仏教への興味を持ってもらえた。」等々

 
 
【Q10】 ホームページによる情報発信は、どのような寺院活動に有効と思いますか。それぞれの活動項目に有効と思う度合いによってご回答下さい。各項目にあてはまるものを一つだけ選んで下さい。

SQ1.寺院の広報活動

 回答数は203件であった。ホームページは寺院の広報活動として有効であると考えられている。「大変有効である(24.1%)」「有効である(55.2%)」を合わせると約79%の回答者が有効であると考えているようです。

 
SQ2.寺院による布教活動

 回答数は202件であった。「大変有効である(21.8%)」「有効である(48.0%)」を合わせると約70%の回答者が有効と考えている。ただし、広報活動に比して9%低くなっていることにも注目しなければならない。

 
SQ3.檀信徒とのコミュニケーション 

 回答数は202件であった。「大変有効である(13.4%)」「有効である(41.1%)」を合わせると約55%弱が有効と考えている。しかし「全く有効でない(4.5%)」、「有効と思えない(12.9%)」に「どちらともいえない(28.2%)」を加えると、有効性疑問視する意見も多くなっている。

 

 
SQ4.寺院による事業活動 

 回答数は194件であった。事業活動にかんしては、「大変有効である(11.3%)」「有効である(37.6%)」を合わせると約49%弱となり、有効と考えている方々が半分以下になっている。といって「全く有効でない(3.6%)」、「有効と思えない(10.8%)」で、前問の檀信徒とのコミュニケーションよりも有効性を否定する回答は少ない。それに比して「どちらともいえない(36.6%)」が多くなっていることは、寺院が行う事業活動自体のイメージが明確に認識されていないことが示されているのかも知れない。

 

 
【Q11】 貴寺院ではホームページによる情報発信を、今後も続けようと思っていますか。あてはまるものを一つだけ選んで下さい。 

 回答数は203件であった。内、99%が今後もホームページによる情報発信を続けると回答している。

 

 
【回答者年齢】 次の中から、一つだけ選んで下さい。 

 回答数は199件であった。40歳代が31.7%、次いで50歳代が30.2%、30歳代は25.6%であった。インターネット利用者の年齢構成とは大幅に異なり高年齢者層が多いことが示されている。

 

 
【パソコンの利用経験年数】 次の中から、一つだけ選んで下さい。

 回答数は199件であった。パソコン経験10年以上が46.2%、5年以上〜10年未満が33.2%であり、パソコン習熟者がホームページを運営していることが分かる。

 

 
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